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循環器内科・心臓外科

循環器内科・心臓外科

循環器は、血液を全身に循環させて酸素や栄養素を供給し、老廃物を回収する心臓や血管系のシステムです。

循環器科領域では、心臓疾患(狭心症、心筋梗塞、心不全、不整脈など)や血管疾患(動脈瘤、動脈硬化、血栓症、動脈解離など)が代表的な疾患となります。

高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病は、動脈硬化を促進し、重篤な循環器疾患を引き起こす原因になります。適切な治療を行うことが、生活習慣も含めて重要です。

こんな場合は循環器科にご相談ください

  • 胸痛や圧迫感がある
  • 胸が苦しくなる
  • 動悸や不整脈がある
  • 急激な息切れがある
  • 疲れやすさや倦怠感がある
  • 手足の冷えが続いている
  • めまいや失神が繰り返される
  • 脈が強く感じる、不規則な脈がある
  • 血圧が高く、頭痛や耳鳴りを感じる
  • とにかく何かが不安!

心臓外科手術後を見据えた循環器管理

予防医療

循環器疾患は特に予防医療が大事です。致死的循環器疾患といわれる急性心筋梗塞・急性大動脈解離・急性肺動脈塞栓症は一度かかったら命に直結する病気です。

コロナや癌などより恐ろしい病気といっても過言はありません。そのため当院では予防医療を積極的に取り入れ、指導していきます。病気になってからでは遅い!

高血圧

日本人の3人に1人は高血圧(収縮期血圧140mmHg以上あるいは拡張期血圧90mmHg以上)の患者様が存在します。高血圧の管理は薬だけで行うのではありません。

生活習慣、食事指導など環境を整えるための総合的な指導を行います。それでも血圧コントロールが難しい場合には薬剤による治療を行います。様々な種類の高血圧の薬がありますが、その薬剤の選択や調整は循環器医の腕の見せ所です。

不整脈/ペースメーカー管理

不整脈とは本来規則正しいはずの心臓のリズムの乱れをいいます。その乱れが病的なものか生理的なものなのかを判断します。当院では24時間心電図、負荷心電図などで日常生活の中でどれほど不整脈が検出されるかを判定し治療していきます。

不整脈治療でもペースメーカー管理は特に専門的知識が要求される分野です。長年ペースメーカー治療に携わってきた経験から、本来大きな病院で管理することが多いペースメーカーの調整も当院では行います。

弁膜症

弁膜症とは心臓の中にある4つの扉(弁)の異常によりもたらされる心臓の病気のことです。扉(弁)はしっかりと開くか・閉じるかすることで心臓の中の血液の流れをコントロールしますが、扉(弁)の機能がうまく働かないと血液の逆流を起こしたり、血液の流れが滞ったりします。その結果心臓に負担が起きます。

弁膜症は主に閉鎖不全症(扉が閉じない)・狭窄症(扉があかない)に大別されます。はじめは利尿剤(尿を出やすくする薬剤)などで心臓の負担を減らしますが、薬剤による調整がつかなくなれば手術加療となります。

弁膜症の手術は弁形成術と人工弁置換術に分けられます。特に僧帽弁は形成術を行うことが多くなってきていますが大動脈弁に対する弁形成術はまだまだ普及していないのが現状です。これらの手術法によっても得意なエキスパートDrが分かれます。

万一手術加療が必要になった際にはセカンドオピニオンなどの相談はもちろんのこと、独自の心臓外科ネットワークで専門医師に御紹介します。

虚血性心疾患

心臓の筋肉に血液(栄養)が足りないことで起きる心臓の病気を虚血性心疾患といいます。狭心症・心筋梗塞などが有名です。治療の原則は①薬物療法、②心臓カテーテル治療、③手術(冠動脈バイパス術)の順に進んでいきます。

心臓を栄養する血管が細くなり血液の流れが悪くなると狭心症・心筋梗塞のリスクが上がります。診断には心臓カテーテル検査・冠動脈CT検査・心筋シンチグラフィーなど大きな病院でないとできない検査ですが必要に応じてご紹介します。

万一手術加療が必要になった際にはセカンドオピニオンなどの相談はもちろんのこと、独自の心臓外科ネットワークで専門医師に御紹介します。

大動脈疾患

大動脈瘤・大動脈解離など発症したら命に係わる重大な病気が隠されていることがありますが、ほぼ発症するまで症状がないため患者様は気づかないことが多いです。病気が進行したら手術加療となりますが発症したら手遅れになることが多く、手術は予防的に行われることが一般的です。

定期的な胸部や腹部大動脈瘤ならばCT検査で大きさをフォローするため必要に応じて検査依頼をします。万一手術加療が必要になった際にはセカンドオピニオンなどの相談はもちろんのこと、独自の心臓外科ネットワークで専門医師に御紹介します。

末梢血管疾患

閉塞性動脈硬化症や下肢静脈瘤などは末梢血管疾患では最も多い病気です。大動脈疾患に比べると予防的加療や教育加療が奏功しやすい病気です。もちろん進行した場合には手術が必要になる場合もあります。

特に閉塞性動脈硬化症や糖尿病などで足趾の壊疽が起きた場合には外科的管理も必要になる場合があります。当院では外科的処置も対応可能です。

先天性心疾患

先天性心疾患の場合、若いうちに手術加療が必要な場合と経過観察でよい場合があります。これは心臓への負担の程度により手術時期が異なるからです。当院では先天性心疾患も経験してきた院長が術後のケア含め管理いたします。

また、小児期に手術した患者様が大きくなる成人先天性心疾患Grown up Adult children(GUSH)の患者様が増えてきています。当院ではこれらの患者様も診察いたします。

心臓手術後管理

心臓手術が終了したら治療は終わりではありません。その後の管理次第で再手術が必要になる場合もあります。特に弁膜症手術や心房細動などには、抗凝固療法といわれる血液をサラサラにする治療が必要です。ワーファリンコントロールをしっかり行い血栓合併症を予防します。

人工弁などは生体にとって異物です。体内にあることは生理的ではなく生体の反応が起きます。感染や血栓症、人工弁機能不全の状態となれば再手術を余儀なくされます。しっかりと手術後のアフターケアを行うことが手術後の回復を左右し術後の心臓を守ることにつながります。

2度目の手術はリスクも上がるため定期的な心臓管理を行って予防していきます。また、手術後の回復にリハビリは欠かせません。当院では心臓リハビリも積極的に行い早期回復に努めます。

循環器内科の主な検査

血液検査

血液検査は、血液中に含まれる様々な成分を測定する検査で、循環器系に関連する検査としては、心筋酵素やトロポニン、BNP(脳利尿ペプチド)などがあります。これらの検査値を基に、心筋梗塞や心不全などの診断や、治療効果の評価が行われます。当院での凝固検査はコアグチェックを利用しているため迅速にデータを解析します。

心電図検査

心臓の電気信号を測定することで、心臓の拍動やリズム、不整脈などを評価する検査です。検査中は胸に電極を貼り付け、心臓の電気信号を計測します。心電図は簡単で非侵襲的な検査であり、循環器疾患の初期段階の診断や経過観察に有用です。

ホルター心電図検査

ホルター心電図検査は、心電図を24時間以上記録する検査です。患者さんが普段の生活を送りながら、携帯型の心電計で心電図を記録します。この検査により、不整脈や心室性期外収縮などの異常がどの程度あるかを評価することができます。

負荷試験

心臓に負荷をかけて、運動時やストレス時に起こる症状や異常を調べる検査です。運動や薬剤を使用して心臓の負荷を増加させ、心電図や血圧などを測定します。この検査により、循環器系の疾患の進行度合いや治療効果を評価することができます。

心エコー検査

超音波を利用し心臓の機能や心臓内の構造物、弁の異常や大動脈・肺動脈などの血管の異常を調べます。状態が悪く治療の必要があれば次の検査にすすむことが必要となるため循環器疾患では必須の検査です。当院では心臓エコー検査を駆使し予防に努めます。

心臓カテーテル検査

心臓カテーテル検査は、カテーテルを通じて心臓内部にアクセスし、血管や心臓の構造や機能を詳しく調べる検査です。主に冠動脈造影検査や心室造影検査があり、冠動脈疾患や心筋症などの診断に使用されます。病院レベルの設備が必要なため然るべき施設へご紹介いたします。

CT検査

CT検査は、X線を用いた断層撮影検査で、冠動脈CT検査や心臓CT検査があります。冠動脈CT検査では、冠動脈の詳細な画像を取得することができ、動脈硬化や冠動脈疾患の診断に有用です。心臓CT検査では、心臓の解剖構造や機能を詳しく評価することができます。病院レベルの設備が必要なため然るべき施設へご紹介いたします。